あけましておめでとうございます
一般社団法人 代表理事の林田尚之です。
当法人設立から丸3年が経過し、4期目に入ります。
おかげさまで、徐々にではありますが、目指す方向に進んでいます。
法人のコンセプトは、このホームページにも掲載していますので、今日は私個人のコンセプトについてお話しします。
『私は平和のタネをまき散らす悠々たる水の流れです』
私がこうありたいという思いを文章にしたもの…人生のコンセプトです。
フランスに住んでいる時、湾岸戦争が起きました。
フランスは参戦国なので、同僚の息子さんが戦地に派兵されました。
戦争の終結で無事に帰ってこられましたが、家族が戦争に行く…そんな事は誰にも経験して欲しくない。
幼稚園に長男を送っていくと、子どものリュックの中まで爆発物検査をされます。戦争の当事国に住んでいると実感した瞬間でした。
中国上海駐在員時代には反日デモに遭遇しましたが、タクシーの運転手さんは「あれは国家の問題だ…オレには関係ない」と言って普通に会話してくれました。
そんな経験から、私は常に世界の平和を願っています。
世界というのは、大きな国際的という意味と、自分の周りの身近な世界の双方を差します。
『半径3メートルの平和』
自分の身の周りの近しい人や親戚・家族との関係性を良好に保つということは、一番大切にしたいことです。
それに加えて、最近『行動する傍観者(active bystander)』という言葉を知りました。
組織の中でハラスメントや差別を受けている人に適切に介入する第三者のことで、事態が悪化することを防ぐ効果があります。
目の前のハラスメントや差別を見て何もしないということは、『中立』ではなく、容認や加担になり得るということを前提に、どのような態度や行動を取ればいいのかということです。
また、公共の場で、困っている人を見かけたとき…あるいは、電車の中での言葉の暴力や痴漢かもという行為を目撃したとき…また、虐待する親を見かけたとき…そんなときに、どう介入していくのかということでもあります。
『おせっかいじいさん宣言』
英国の団体が発表する『世界人助け指数』によると、2023年の日本の順位は下から4番目の139位だったそうです。寄付やボランティア時間の少なさに加えて、見知らぬ人を助ける項目が特に低かったそうです。
『おせっかい』という日本語の少しネガティブな言葉から来る抵抗感が素直に人を助けられないことになっているのかもしれません。
英語には『おせっかい』にぴったり当てはまる言葉がないともいわれます。
相手を不愉快にすることへの恐れがあるのかもしれません。
そこに介入するかどうか迷ったときには「自分がその行為を見過ごしたくないかどうか」を判断基準にします。
つまり『どうする自分が好きか』で決めます。
学校や職場でのいじめやハラスメント、公共の場での問題行為など、私たちの社会には『行動する傍観者』が必要な場面にあふれています。
半径3メートルの平和のために、自分にはどんなおせっかいが焼けるかなと考えてみます。
今年もみなさまにとって、佳い年になりますよう お祈りいたします。