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早紀ちゃんからの贈り物

こんにちは。
KYOEN代表理事の 林田尚之です。

先月3月21日に私の故郷、諫早に一時帰省してきました。
母、春恵の95歳の誕生日を祝うためです。
春分の日に生まれたので、春の恵みと書いて春恵です。
おかげさまでとても元気に暮らしています。

私は4人兄弟の末っ子なのですが、他の3人は長崎県内に住んでいます。
兄が同居、上の姉は車で10分くらいの場所、下の姉は少し離れた所ですが、いつでも行き来ができる距離です。

おかげで遠く離れた私も安心できるので本当にありがたいのです。
特に兄は、週3回、母をプールに連れて行ってくれていますし、常に様子を見ていてくれています。
兄・姉には心から感謝をしています。

今回は95歳の節目ということで、5年ぶりの春恵まつりでした。
私たち兄弟が4人、孫8人、ひ孫が10人、そのほとんどが集合しました。
とても楽しい集まりでした。

母は、今でもお墓参りの日課を欠かしません。
少々の雨なら行っています。
途中に結構な坂道があるのですが、杖を突きながら、往復約3000歩の距離を毎朝歩きます。

この毎朝の墓参り、実は30年前から続いています。

年間、350回としてもうすでに1万回以上、お墓に通っているのです。
強い意志を持って歩いています。

お墓に毎日参るようになったきっかけは、孫の存在でした。

姉の子、つまり私の姪っ子に体が不自由な早紀(さき)ちゃんという女の子がいました。
首がなかなか座らずずっと眠っている、そんな女の子でした。
原因が特定できず、治療もままならない…
もちろん、姉夫婦は早紀ちゃんを助けたいといろんな病院に行きましたが、なかなか目を開けようとしませんでした。
ありとあらゆる方法も試したようです。
でも、まだ首が座りません。

母は孫のそんな姿を見て祈ることを始めました。
それが毎朝、ご先祖様にお参りをするという習慣になったのです。
その時、母は60過ぎ、今の私の年齢くらいです。
家の仏壇ではお経を唱え、お墓では、子供・孫・ひ孫の名前を唱えてその健康を祈ってくれています。

結局、早紀ちゃんはあまりにはやく旅立ちました。
しかし、母の毎日のお墓参りの習慣は残りました。

母が元気でいてくれているのは、毎朝の3000歩歩く墓参りの習慣のおかげなのは間違いありません。
その習慣は、早紀ちゃんのおかげで始まりました。

早紀ちゃんはとても短い人生だったけれど、私たちに残してくれたものはとても大きく、それはずっと続いているのです。
そう、母の元気は、早紀ちゃんからの贈り物なのです。

ありがとうね、早紀ちゃん。

 

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